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屋代の住居(自邸)

  • 2020年5月12日
  • 設計

先日ようやく確認済証が交付されました。

計画地は旗竿変形地で接道部には川があり、川に架かる床版を接道とみなす許可(法第43条2項申請)や、土砂災害特別警戒区域内による対策工事の報告等なかなか問題の多い敷地でしたが、その立地や豊かさはその苦労にも勝るものがありました。

自邸を計画するうえで設計者として「これからの自身の代表となるものにしなければ」「住み続けても恥ずかしくない住まいとは」等いろいろと葛藤もありましたが、この敷地に立ち、思いを巡らせるうちにリビングにしたい場所が決まり、動線からその他の部屋の配置が決まり、そしてその流れに屋根をかけると悩んでいたことを忘れるくらいすんなり基本プランは決まりました。
環境から導いたこのプランはおそらく別のクライアントが居たとしても基本構成は変わらなかったのではないかと思います。

小さな平屋ですので”自邸”などと気負うことなく、これから始まる監理業務に尽力を注ぎたいと思います。

塩屋の住居Re:詳細調査

  • 2019年5月16日
  • 設計

現在進行中、改修計画の詳細調査を行いました。
主な内容としては小屋裏と床下の構造体の確認です。
築70年ということもあり既存図面などは存在せず、小屋裏や床下にどのような材料がどのように組まれているのかを確認し、それを計画図面へ反映させていきます。

まずは小屋裏の調査から。古い建物のため、野地板の間にはたくさんの隙間があります。
それにもかかわらず雨漏りの跡なども見つからず、材自体はとてもきれいな状態でした。継手など少し不安な箇所はありましたがそこは改良していこうと思います。

床下については構造体のほかに、蟻道(白アリの通る道)と腐朽した材の確認も行いましたが、床下も小屋裏と同様にとてもきれいな状態でした。

これは昔の家ならではの「隙間のある家」ということが好転しているのではないかと思います。
意図せず小屋裏や床下に多くの外気を入れることで熱気や湿気をを逃がし、内部は常に新鮮な空気となります。ただし冬場についてはすごく寒かったでしょう・・・
今回の計画では、現状のようになるべく多くの通気を確保し、断熱材によって冬場を賄うか、近年の住宅のように、そもそも熱気や湿気を極力入れない計画とするか、それぞれの利点と欠点をクライアントと協議し判断しようと思います。

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